| hanakoの恐怖 |
信じてはならないもの・・・。女性の甘い言葉とhanakoの記事。
初日の講習は午後6時前に終わった。信じられない。ワシントンの時は研修所内のスゲーまずい食事を取ってからから、更に夜の部の講習があったのに。もう終わり。更に自由に外に出られる。ワシントンの時は研修所から一歩も外には出れなかったのに。ワシントンに比べたらソウルは天国のようだ。
てな訳けで、提督たちは夜のソウルに繰り出す事にした。さて、どこに行こうと言う時に、提督の持っているhanakoのコピーにみんなが注目した。友達がコピーをしてくれたやつだ。それにはこのように書かれていた。『美味しいものを食べて、奇麗になって、お買い物をして、女のこの欲望をみんなかなえちゃうぞ。』 ふっふっふっ・・・。女が食べて美味いものなら、男が食べても美味しいに違いない。それに、そこにはhanakoを見て集まった、日本の女達がいるかも知れないではないか!?
そこで、hanakoに載っている店を選択。どこにしよう。昨日肉は食べたし。そうだ、韓国と言えば、タコを生きたまま食うやつがあったではないか!
海鮮のお店に行こう。そうしてhanakoから一つの店が選ばれ、我々は地下鉄へと乗り込んだのだ。およそ駅の数にして7駅離れている。地下鉄のお値段は500ウォン。おお、50円か! 安い。そして、後はhanakoの地図を便りに店を探すだけである。しかし・・・、ないのである。そんな店は。地図どおりに歩いていくと、日本のファッションホテル街にような所に行きついてしまう。まあ、なんて書いてあるかまるで分からないので、ここが本当は何なのかは不明だが。でも、怪しくさみしい感じの場所にでてしまう。hanakoには、ちゃんと店の名前がハングル文字でも載っていたので、屋台のおばちゃんにここは何処かと尋ねてみる。まあ、こちらの質問が何処まで通じたかは疑問だけど、明らかに知らないと言われた。何だかなあ。先ず、ここは本当にhanakoを読んでいるような女の人が女同士でこれるような場所なのか?
おまけに店が無いのはどういう事だ。 提督達はそれでもあきらめず、かなり探しまくった。しかし、あえなく玉砕。仕方が無い。hanakoに載っている別の店にしよう。みんなでhanakoを見てみると、おお、ここから、そう遠くない所に焼肉の美味しいお店があるというではないか!?
ここに行ってみよう。そしてまた地図どおりあるいてみると、提督たちは見る見る裏通りへ導かれてしまった。本当にこんな所にhanakaに載るような店があるのかなあ。そして、そこと思しき場所には、何と汚いお店が一つ。窓は開けっ放しで中の様子は丸見え。確かに若いサラリーマン、学生と思える人間であふれている。まあ、日本で言うと汚い焼鳥屋といった感じか。さすがに提督でも、この店に入るのは少し勇気がいる。衛生面大丈夫かなあ。若い女のこも飲んでる見たいだから平気だとは思うのだが。でも、まさかhanakoが推薦する店がこんな汚い店なわけないよなあ。日本だったらこんな所にデートで連れ込んだらぶん殴りものだもんな。それに、お店の名前とお店に付けてある看板の名前ががどう見ても違うし(ハングル文字で書いてあるからパターン認識のように判断)。提督達が入ろうか止めようかとお店の前でうろちょろ悩んでいると、近くの駐車場の管理をしているお兄さんが、話し掛けてきた。初めは韓国語。当然何を言っているのかさっぱり。その後になんと日本語。「何か探しているのですか?」
「えーっと、この店を探しているのですが。」
お兄さんは、やはり目の前を店を指差す。やっぱりここなのか・・・。念のため、さっき探し出せなかった店も聞いてみる。やはり知らないと言われた。どうして地元の人間も知らない店をhanakoは紹介するんだ!!
勇気を出してお店に突撃の提督達。案の定日本語は通じない。壁に掛けてあるメニューを見る。まったく読めない。どうする提督達。でも、大丈夫だった。何と、このお店にはメニューは一種類しかなかったのである。豚肉の塩焼き。これなら平気である。とりあえず3人前頼む。指を3立てる。こちらの焼肉は量が多いことを昨日学習していたので、とりあえず3人前。通じたぞ。ビールはビールだから、ビールと言いながら3本指を立てる。おお、これも通じた。大丈夫だ。いける。とりあえず食べる。やはり素のままの肉を焼き、ごま油に塩を入れたたれで食べる。キムチは頼まなくてもいくらでも出てくる。サンチュも頼まなくてもいくらでも出てくる。うーん、良いシステムだ。提督は、たばこを吸わないのだが、残りのメンバーはかなりのヘビースモーカーである。たばこを吸うために灰皿が欲しくなる。初めに英語で頼んでみる。お店のおばちゃんには通じない。で、仕方がないので、一人がたばこを吸って灰を落とす身振りをする。おばちゃんは納得して引っ込むと、たばこを持って現れた。そこで、もう一度同じしぐさを大袈裟にすると、今度はマッチをもって現れた。うーん、なかなか手強い。再度挑戦で、やっと灰皿が手元に。大丈夫だ。韓国でも提督たちは生きていける。で、ビールを飲み終わり、周りを見回せば、どのテーブルも飲んでいるお酒はジンロ。そうかあ、韓国にきたらジンロなんだなあ。でも、割って飲んでいるような雰囲気は何処にもない。みんな、ガラスでできた日本のぐい飲みのようなものでジンロを飲んでいる。そうか、ジンロはストレートで飲むお酒だったのだ。提督は甘かった。地元の店で、提督はジンロをロックで飲むのが好きでいつもそうしていた。お店のママさんには、ジンロをロックでグビグビ飲むのは提督さんだけだ。提督さんってお酒強いんですね。と、おだてられていたが、そんなものは全然甘いんだな。よし、提督もジンロを飲むぞ。みんなに賛同を求めたが、みんなもその気十分だ。お店の人に向かい手を挙げ、「ジンロ」と言って指を二本上げた。一発で通じた。ぐい飲みを四つテーブルに置き、ジンロを二本置き、おばちゃんは、「ジーロ」と発音を直し去っていった。そーか、ジーロと発音するのか。で、韓国式ぐい飲みでジーロを飲み始める四人。みなさん、美味いのであるこれが。日本で買う普通のジンロに比べてほのかに甘いのだよ。うん、これは良いお酒だ。良いことを知った。当然お酒も2本で足りるはずもなく4本め、6本目と増えていく。肉も追加した。いやー、満足だ。で、立ち上がってかえるそぶりをすると、おばちゃんがメモ紙にお勘定を書いて持ってきた。当然明細はない。グランドトータルだけの値段。いやー、見てびっくりの値段である。四人であれだけ飲んで食って4万4千ウォン。日本円にして4千4百円。一人千百円。まじかよ。安いよなあ。これが庶民の値段なんだ、ちなみに後から知るのだがジーロの値段はロッテ百貨店で650ウォン、コンビニで900ウォンから950ウォンである。とてもお安いお酒。日本だと同じ大きさのジンロが450円。ウォンに直すと4500ウォン。なめとんのか日本の値段。いくらなんでも7倍はないぞ、7倍は。
で、気が大きくなった提督達。タクシーで帰ることにした。で、提督と営業さん二人は後ろの席。提督と同じ部屋のSEが前の席に座り、新羅ホテルへと向かう。載ったのは模範タクシーと言うやつ。韓国には2種類のタクシーがある。黒タクシーと白タクシーである。黒タクシーは文字どおり黒塗りの車で、模範タクシーと呼ばれている。運転手はスーツを着ている。車のグレードも白タクシーに比べれば倍である。そんな、黒タクシーに乗り込む提督達。道が空いてる事もあり、すいすいと車は進む。数十分でホテルに着いた。で、お金は前のSEが払っている。そいつが言う。「いやー、俺さあ、チップ上げちゃったよ。運転手に。」 「ん? で、いくらだったの、ここまで。」
「4500ウォン、5000ウォン払って残りはチップ。」 なんと言う事だ。日本なら初乗りにも満たないような値段でここまで来てしまったのか。おそるべし、韓国の料金システム。じゃあ、一泊200000ウォン(シングルで160000ウォン)以上する、私たちが泊まっているホテルの値段はいったい何なのだろう。
焼肉の様子
お店の様子