パチンコの攻略方が色々な雑誌に載っている。それは大きく分けて台(プログラム)の癖を解析したものと、オカルト的なものに分けられる。問題なのはこのオカルト攻略法である。はたして信じるのに値するものなのか?
・デジタルパチンコが大当たりを引く仕組み
・巷のオカルト打法の代表的なパターンについて考える
・もし、それがあるとすれば・・・。
プログラムロジックの中に組み込まれている。
ルパート・シェルドレイクの唱える形の場による形の共鳴か。
提督が良く行く、近くのパチンコ屋がある。基本的にこの街のパチンコ屋であり、客の顔ぶれはほとんど変わらない。自然となじみの客とは顔見知りになる。開いている台に座ろうとすると、隣で打っている人、たいていの場合どこかの奥さんによくこう言われる。「この台前の人が3万くらい入れていたから、きっと出るよ。」 本当にそうなのだろうか? パチンコが当たる仕組みについて、公開されている情報を基に少し考えてみよう。
さて、デジタルパチンコの中には、ご存知のようにマイクロプロセッサーが組み込まれており、このマイクロプロセッサーは、ROMに記録されたプログラムにより稼動している。このプログラムに従い当たり判定を行うわけだが、このロジックはサイコロを振るのとまったく同じである。サイコロの1の目が当たりと仮定してみよう。当たる確率は1/6である。この時気をつけなくてはいけないのは、期待値として1の目がでる確立は1/6ということである。1回目から5回目まで1以外の目が出たとしても、6回目に1の目がであると言うわけではない。6回目に1の出る確立はやはり1/6である。
では、実際のデジタルパチンコでは、このサイコロの目がどのくらいあるかというと、現金機で255くらい。CR機で400くらい。新基準CR機で350くらいである。従って、大当たり確立はそれぞれ1/255,1/400,1/350となる。では、いつサイコロを振るかというと、パチンコ玉がスタートチェッカーを通過した時である。専門的に言うと割り込み処理を用いて、スタートチェッカーを監視しているのである。従って、当たりの判定はスタートチェッカーを通過したときに決定しているのであるから、リーチが掛かってからいくらお祈りしても無駄である。では、確立変動時の当たり判定はどうなっているか? 答えは簡単である。当たりの数を増やしているだけだ。例えば大当たり確立1/400の台を例に考えてみよう。通常時1の目だけが当たりとしている台があるとして、確立変動時は1〜8の目を当たりとするのである。これだけで大当たり確立は1/400から1/50になる。
従って、このような抽選方式を採用しているデジタルパチンコでは、前の人が5万円突っ込もうと10万円突っ込もうと大当たりを引く期待値は変わらないのである。
巷のオカルト打法の代表的なパターンについて考える
10万円以上もするカウンターを用いた永久連荘打法。
カウンターとは電子メトロノームの一種で、一定間隔でぱるす音を発することができる機械である。 やや古いパチンコ台では、サイコロを振る変わりに高速に回転するルーレットのような物をプログラム的に実現し採用していた。スタートチェッカーを通過したとき、ルーレットの玉がどこにあるかで大当たりを判定していたわけである。このロジックを逆手に取って、一度大当たりが出たら、そのタイミングを覚えておいて(そのタイミングを覚えるツールとして、カウンターというものがあった)、同じタイミングで玉を打ち出すことにより、大当たり確立を高めようという攻略法があった。しかし、現在のパチンコ台はこの方法を用いていないため、この攻略法は使用できないし、実際問題として、釘により複雑に運動するボールを同じタイミング、間隔でスタートチェッカーに入れるのは、提督が鈴木京香を口説くのより難しいと思うが・・・。
オカルト中のオカルトリーチ目
よく見る攻略法である。例えば、大工の源さんなら源・源・5、モンスターハウスなら魔女・フランケン・ミイラが出たら大当たりが近いというあれである。この記事を書いている人はどの人も自身たっぷりで、自分で検証したと言っている。そしてこうも言っている。なぜ大当たりするのか根拠はないと・・・。まったくである。提督はこの記事を書いている人は個人的には大嘘つきと呼びたい。場外馬券売り場で売っている怪しい出目論の本のほうが信用できるほどいい加減な気がする。彼らは必ずこう続ける。ただし、50回以内で大当たりが来なかったら、それは空振りだと。これを読むと腹を抱えて笑ってしまう。結局彼らは成功したケースでのみデータを採取しているのである。こういうのを検証とは言わない。冷静に考えてみよう。パチンコの大当たりはパチンコ玉がスタートチェッカーを通過した時点で決定する。と、言うことはだ、どの様にして将来において大当たりを引くパチンコ玉の存在を事前に予測すると言うのだ???。
トランスに流す電圧を変化させて大当たり確立を変える
これもよく週刊誌等に掲載されている話である。パチンコ店がパチンコ台付いているトランスに送る電圧を変化させて大当たりを調整しているという話である。この記事を書いているやつら! おまえらなあ、コンピュータと言う機械をなめてないか。確かにコンピュータは精密機械である。電圧の変化にも弱いかも知れない。でも、大当たり確立を調整するような事はできないぞ。まず、ここで言うトランスは電源トランスの事であろうか? その役割は交流を直流に直すのをお手伝いするのと、自分が所属するシステムに、そのシステムが必要とする電圧を安定して供給するのを仕事としている機械である。当然マイクロプロセッサーや、当り判定の為の重要な機構であるパチンコ玉通過センサーは100Vなんて電圧を必要としないため、マイクロプロセッサーが搭載されている基盤には減圧して電気を供給する事となる。そこで、従業員が10V程度電圧を下げたところでマイクロプロセッサーはなんら影響を受けない。上げたところでトランスで調整されて結果は同じ。もし、システムに影響があるほど電圧を下げたりあげたりすれば、パチンコ台は大当たり確立が狂う前に(そんな都合良く狂うわ
けないけど)、システムハングしてしまうか、マイクロプロセッサーがいかれてしまう。
もしそれがあるとすれば・・・
プログラムのロジックの中に組み込まれている。
リーチ目だけは、もしその気になればプログラムの中に組み込むことが可能である。パチスロを考えれば分かる。ロジックとしては、大当たりを二段階にするということ。例えば1/400で当るパチンコ台があったとしよう。スタートチェッカーに玉が通過したとき、1/400位の確立で大当たり確立を変化させるロジックを組み入れるのだ。すなわち確立変動状態を作るのだ。この時大当たり確立を1/30程度に書き換えれば50回転くらい回せば大当たりが出るかもしれない。でも、そういうロジックが組み込まれているという話は聞かないけど。
ルパート・シェルドレイクの唱える形の場による形の共鳴か。
ルパート・シュルドレイクという、学者がいる。イギリスの学者らしい。彼は一つの仮説を提唱した。その仮説の要約はこうだ。
『現在自然に存在する生物の特徴的な形と行動、また物理的、科学的ななあらゆるシステムの形態は、過去に存在した同じような形態の存在の影響を受けて、過去と同じような形態を継承する。それは「形の場」による「形の共鳴」とも呼ばれるべきプロセスによっている・・・・』
これは、今科学会で流行の物質還元論、つまり生物現象はすべて物質現象に還元して解明することができるという説に明らかに反する。しかし、シェルドレイクはこのような実験結果を提示する。水槽の中に迷路を作成し、その中にねずみを入れる。やがてねずみは学習し、その脱出経路を覚える。そして、この実験を受けたねずみの子孫たちは、世代を追うごとに、よりたやすく水槽を脱出したということである。更に驚くべきは、まったくかけ離れたところで同じ実験を行ったところ、ねずみ達は初めからいとも簡単に脱出してしまったそうである。これは、日本でも有名な芋を洗う猿の出来事に良く似ている。まあ、このシェルドレイクの理論について知りたい人は、サンマーク出版の「なぜそれは起こるのか」を読んで頂きたい。
ようは、この現象がパチンコでも起きているのだろうか?あるパターンでリーチが起こった後大当たりが発生する。2回目以降は形の場が起こり、そのリーチ目が起こると当りやすくなる。形の場が形の場を呼び更に当りやすくなり、その現象は他の台にも影響を及ぼす・・・。 あるのかなあ???