韓国に着いた

 金浦空港
 金浦空港に二時間くらいで到着。それにしても
韓国航空のスチュワーデスはみんな可愛いなあ。できればお友達になりたかったなあ。頭かおなかが痛くなればよかったのかなあ。空港の雰囲気は、ハングル文字さえ見なければ日本と同じ。歩いている人だった日本人にしか見えないもの。さっそく円をウォンに換えなければいけない。空港の両替所へ。滞在期間は一週間。まあ、七万円くらい両替しておこう。しかし・・・、この考えが甘かった。七万円も両替すると、戻されるウォン札は、文字どおり札束である。70枚位の一万ウォン札が手元に。そうなんだよなあ、100ウォン約10円だから、こうなっちゃうわけだ。当然財布には入りません。提督は札束を抱えてホテルまで向かうことになってしまった。みんなはどうしたかと聞いてみると、二万円程度を両替したとの事。当面のお金があれば良いんだもの。こちらが正解だよ。

ホテルまで
 みんなで、片言の英語で勝負をして、何とかホテルまで行き着くリムジンバス乗り場を発見。
お値段は五千ウォン。およそ宿泊先であるソウルまで一時間である事を考えれば、安いかもしれない。ホテルは新羅ホテル。日本で調べた限りでは超一流ホテルらしい。やがてバスは、古風な門をくぐりぬけ・・・、古風な門! なんか、文化財みたいな門をくぐりぬけたぞ、ここにホテルがあるわけ! 坂道をぐるりと回り、バスは丘の上に。おお・・・! そこには20階建て以上の立派なホテルがあるではないか。ロビーも超ひろーい、みたいな。もう、こんな立派な所初めてって感じ。何でもここは、もと迎賓館だったらしい。そこの跡地に建てたのが新羅ホテルだそうだ。間違いなく新宿の高層ビル街にあるホテルたちより立派である。提督が今まで宿泊した中でNo1なのは疑いようがない。ああ・・・、ワシントンの時は合宿所、今回は超一流ホテル。少しは運命が好転してきたか。

ホテルのロビーで
 ホテルのエレベータホールでは、韓国の民族衣装をまとった、
最高におしとやかで品のある女性が待ち受けていた。ようはエレベータを開けてくれるだけのサービスなのだが、とにかくお美しい。提督は思った。韓国航空のスチュワーデスといい、韓国は美人が多いに違いない。そういえば、前の会社の時に韓国の名前をもった女の子(普段は日本名だけど)がいたけど、やはり可愛かったものなあ。そう言えば一回だけ二人で映画を見にいったけ。それも「危険な情事」。まあ、そんな事はどうでもよい。部屋に入って荷物を置くと、再びロビーに我々は集合。目的は晩飯を食べにいくために。一応みんなは韓国のガイドブックを持ってきたみたいで、ここに行こう、あそこに行こうと相談していた。提督? 提督はそんな面倒くさいことするわけないじゃないか! ガイドブックを買おうなんて気も少しもなかった。みんな偉いなあ。強いて言えば、友達が韓国に行くならと、「hanako」のソウル特集のコピーをくれた。後々このコピーのおかげで、本当に楽しい思いをするのだが、それは後で。
 何とか行く店も決まり、ロビーにいるボーイに、「ここに行きたいんですが、タクシーで行けますか?」 みたいな事をガイドブックを見せて聞く。
考えて見ればおお甘である。ボーイがカタカナやひらがなを読めるわけがない。念のために言っとくと、韓国では漢字はマイナーな文字でほとんど見かけない。日本に来日してくる韓国の人が漢字で紹介されるから、漢字が使われていると思ったら大間違いである。韓国ではハングル文字が殆どで、通常は名前にも漢字は使わないのである。仕方がないので営業が店の所在地と名前を読み上げる。すると、「行けますが、予約は取られてますか?」 と、ボーイ。「いいえ、予約は取ってないのですが。」 「では、営業時間は大丈夫でしょうか?」 そう言われて良く見てみると夜10時までとなっている。すでに9時を回っている。これでは駄目だ。「あなたの知っているお店で、焼肉を食べさせてくれる所はありませんか?」 営業さんがこのように聞くと、「はい、私の知っているお店があります。さっそく呼び出しますので、ロビーでお待ちください。行き帰りにタクシーをお使いになる必要はありません。送迎します。」  本当かよ、おい! たかだか焼肉を食べに行くのに送迎してくれるの。良い店だなあ。日本は無理だよなあ。まあ、待てと言うならロビーで待とう。四人でロビーでくつろいでいると、韓国人が話し掛けてきた。ていねいな日本語で。「日本から来たのですか?」 「そうですが」 「観光ですか?」 「いや、仕事です。」 「そうですか。いまからどうなさるんですか。何かスケジュールがお有りですか。」  何やら怪しい韓国人である。何者であろう。「私は、色んな店を知っていますよ。宜しかったら紹介しますよ。」 きたぞー、やばいのが。提督たちはこのように答える。「いや、もうボーイさんにお店を紹介してもらって、迎えの車を待っている所なのです。焼肉を食べようと思って。」 「そうですか、焼肉屋なら私も知っていたのに。この辺は詳しいのですよ。焼肉の後ちょっと遊びたいなら、八万ウォン位ですね。エッチは無しですけど。まあ、日本のバーみたいな感じで、女の子がついて。」 そーか、この人はその後に本当に女のこと仲良くなれる場所に連れて行こうとしているに違いない。謎の韓国人は続ける。「ここは治安も良いから、安心して遊べますよ。まあ、ぼったくる店もあるけど、日本にも有るじゃないですか。歌舞伎町とか。それと同じ。まあ、私の紹介なら心配ない。」   あんたを信用する事が心配なんだけど。その内にボーイが私たちを迎えにきた。車が来たという。謎の韓国人は、「わたしの電話番号をお渡ししましょう。何か困った事があったり、遊びたくなったら電話してください。」 そういうと、一人の女性を呼び寄せ、紙とペンを受け取り、名前と電話番号を書いて、提督に手渡してくれた。ローマ字で書かれた名前は’SONさん’。後、書いておかなければならないことは、呼び寄せた女性の奇麗なこと。30才前後だとは思うけど。もし、ソンさんと遊んだらこの人が相手?  ボーイが私たちに尋ねる。「知合いですか?」 「いや、違うよ。ロビーで話しかけられたんだ。良い店紹介するよと。」 ボーイは何やら韓国語で話すと、ソンさんを外に連れ出しながら、提督たちを迎えの車へと導いてくれたのだった。

 
 


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