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 十一月八日の朝。私はこの日、一日自由行動を選択している。起床時間はダラリと九時。観光コースを選んだメンツはもう旅立っている。

 基本的に個人行動は禁じられているため、他に自由行動の人を三人捕まえてパーティーを組みました。
 そしてすぐさま主張。
 「龍山(ヨンサン)に行きたい!」

 解説しよう。龍山とは韓国の秋葉原みたいなところである。解説終わり。

 韓国に来たのなら、ここは絶対見ておきたかったのだ……!
 メンツの一人(赤髪の新堂兄やん似のバンドメン)も近くの音楽器街に用があるとかで、じゃあとりあえずそこ行こうか、という流れに。

 画像は、駅へ向かう途中で発見した謎の城。

 韓国の鉄道は多くがが地下鉄らしい。しかし料金が安い! 市内はほとんどの区域が600ウォン(60円)で乗れる。

 券売機は行き先を押してから硬貨を入れるタイプ。お札の入る券売機はあまり無い様子(硬貨はほとんど使う機会がない)。

 小銭も欲しかったので、駅員さんの居るところに行って1000ウォン紙幣を差し出し、それっぽく「ヨンサン」とか言ったら運良く通じた。聞き返されたらどうしようとか思った。

 改札口は、動物園の入り口ライク。磁性体の塗られた切符だったけど、この辺はまだローテク風味でした。

 駅構内の案内マップに先ほどの「城」の絵があったけれど、なんの注釈も付いていなかった。結局なんの城だったんだろう……。

 とまどいながら乗り換えをして、無事に龍山駅に到着。北風が冷てェー! 無理もない。ここでいう「北風」は「シベリアの風」と同義なのだ……。

 そして行動は素早くなくては。改めて皆に提案する。
 「みんな、一時間だけ自由行動させてくれ!」

 この、この一時間で龍山の「あやしいゲーム機器関連の店」をめぐり、あわよくばゲーセンを発見せねば……! スマヌ、サイトのネタの為にはどうしても個人で駆ける必要があるのだ!(心の中で叫ぶ)

 いいよ、とあっさり返事。うちのグループにはレンタル携帯電話が二台分けられている。そのうち一台を預かり、私は龍山の街へと繰り出した。

 龍山の駅は巨大な電気店ビルの三階にある。ざっくりと一週してみたが、家電、パソコンばかりであやしげなものが見つからない。

 外か! と思い立ちビルの外へ。ビルの周りに屋台風味の店舗がいくつか展開されている。コピーとおぼしきCD系の店舗、玩具店……なかなか「心にストライク」な店が見つからない。もしや降りる方向を誤ったか!?

 以下、興味を引いたものを羅列。

 ●ゲームボーイアドバンス・見たカンジ、日本のものと同じ……? 安ければ欲しかったけど、日本のソフトが動くかどうか不安だったし、もしかしたら日本で買うより高いかも知れない、と断念。値段は不明。基本的に値札はなかった。

 ●コミック「ヒカルの碁」・日本のものとまったく同じ。20%引きの表示があったが、やはり値札は無し。日本のコミックは一定の需要がある様子。

 ●MG版S(スペリオル)ガンダムのプラモ・ドゲェー! もう韓国にある! 他のMG版キットもだいたいそろっている様子だった。ガンプラも強いなぁ……日本で買うと6000円のキットなんだけど、ここではいくらだったんだろう……。まだ値段を訊けるほど韓国語に慣れていなかったことが、悔やまれる。

 ビルのまわりを一周したが、とうとう「DDR指コントローラー」とか売っている店は発見できなかった。げそり。時間が差し迫っている。残りの時間はゲーセンを探すぞ!
 大通りと横道をあたったが、それっぽいところは全く見つからず……なんてこと。

 かなり早い段階で「韓国音ゲー探訪の旅」はくじけてしまいました。
 タイムリミットも迫っている。おとなしく戻ろう……。

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